日本針穴写真協会 2010年10月31日(日)例会ご報告


日    時: 10月31日(日) 14:30〜17:30
場    所: 神楽坂トワイシア ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 9名(会員7名 理事2名) 田所美惠子 中島正己

 季節外れの台風一過、今回も山形、茨城など遠くからも足を運んでいただき、総勢9名がそれぞれ持ち寄った写真やカメラを披露しながら、和やかな会をもちました。話題の一部をご紹介します。

 JPPSの改造ホルガのワークショップを経て9月から入会されたばかりのGさんは、スカイツリーなどを映した風景写真や静物写真などをパソコンで披露。不可解な二重写りの原因を知りたかったというGさんに、撮影中にカメラが動いてしまったためではないか、と出席者で解明。
 
 勤務先の最寄り駅と会社の間で撮影するのを日課にしているというMさんの作品も、改造ホルガによるものですが、その特徴は「手持ちによる撮影」。空の部分を広く取った構図はとても開放的な感じで、仕事の前と後の深呼吸が伝わってきました。
 
 KSさんは、iPadを使用して露出を決定するソフトの紹介等、幅広い知識や経験から、参加者の方々に適切なアドバイスをしていただきました。
 
 写真の原点である針穴写真の重要性を感じてJPPSに入会された営業写真家のSさんは、例会参加が初めてということで今回はご自身の作品は持ち込まれませんでしたが、出席者の作品を見ながら、疑問や質問などに丁寧に答えてくださいました。
 
 山形からいらしたOさんは、今回は黒い紙に開けたピンホールで撮ったという、柔らかい描写の花の写真。また、携帯電話のカメラレンズにピンホールを取り付けて、針穴写真を知らない若い人たちにもその場で簡単に見せてあげられる工夫をするなど、いつもアイデア満載です。仙台に近いので、できれば東北支部の方々と一緒に交流したいとのご希望でした
 
 長年銀塩写真と工作を愛好し、地元写真クラブでも活動するKAさんは、東京の古い街並みを捉えたカラーとモノクロの作品を見せてくださいました。とくに6x7のベタ焼きのモノクロは鮮明な写りで、昔のアルバムで見たような黒の縁取りの効果によって、端正ながらも郷愁を感じる仕上がりです。また、持ち寄ったプリントを掲示しながら皆で品評する機会を希望されています。
 
 ご自身で現像とプリントをしたAさんのモノクロの作品を拝見する中で、針穴写真で直射日光を捉えた時にできる特徴的なフレア効果について、さまざまな意見が飛び交いました。また、露出過剰になりがちな逆光による写真の露光や、適正ネガについてのAさんの質問について、Sさんを始めフィルムの「かぶり」の改善をアドバイス。
 
 前日、台風の中を横浜の小学校で針穴写真の指導をしたNさんは、ネットショッピングで入手した三脚穴用のネジ(木材に打ち込む爪付き)と4x5ホルダー用のバインダーを披露。ネジのような部品の場合、最小ロットの数が大きいのが悩み。グループで購入することを考えるとよいのではないか。
 
 今年度から始まった例会も次回で4回目となり一巡します。来年度の例会のあり方を皆さんからのご要望を踏まえて再検討したいと思います。次回1月の例会後、会場近くで新年会をもつのもよいかもしれませんね。(田所)