日本針穴写真協会 2017年12月10日(日)例会ご報告


日    時: 2017年12月10日(日)15:30‐17:45
場    所: 神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 7名(会員5名 理事2名:遠藤優、田所美惠子)  

今年最後の例会は、6時からの忘年会の前に開催され、会員5名と理事2名の計7名がいつもの会場に集まりました。その例会の一部をご報告します。
最初にEyさんから工作の得意なSaさんにホースマン6×9を使ったカメラ制作の依頼がありました。そのSaさんが持参したのは4×5カメラ(写真)と、そのカメラで撮影しインクジェットでプリントした大樹。カメラは中古のトヨビューを焦点距離34oのカメラに改造したもの。針穴とは別にすりガラスに投影するための2oの穴をあけたレンズも用意。右側の大樹は1週間前の撮影会会場の清水公園、左側は昭和記念公園で撮影、針穴の位置を上方にずらしているため地平線が低くなり、超広角のために樹の上部はかなり光量落ちが見られます(写真)が、印画紙で覆い焼きをすればよりよい画像が得られそうです。
仙台から参加のKiさんは、ダイビングと針穴写真という二つの趣味を融合した水中針穴写真を披露。10年ほど前に会員が手作りピンホールカメラで水中写真に挑戦したNHKの番組は大きな反響がありましたが、その当時、手作りのフィルムカメラでは耐水性の問題を乗り越えるだけでも至難の業でした。今回は針穴を取り付けた70oのデジカメと耐水・耐圧(水深40b)に優れたハウジング(写真)の装備で挑んだ結果、感度25600や6400など、レンズ付きカメラ並みのシャッタースピードを得ることで可能になった魚の静止画像の数々(写真)に目を奪われました。ハウジングへの投資もさることながら、成功率が300枚のうち1〜2枚でもチャレンジしたのは、以前「一度きりの人生だから(挑戦せよ)」というNaさんからの言葉に背中を押されたからだそうです。プロダイバーライセンスを持っているSaさんの説明も加わって、参加者は海中の世界にしばし引き込まれました。また、デジタルピンホールの場合に避けて通れない埃取りのツールも話題になりました。
9月の例会で新しいタイプのゾーンプレート「フラクタル」を紹介してくれたTaさんは、今回は実例写真を披露しました。針穴写真や他のゾーンプレートと比較しながら、フラクタルの画像がゾーンプレートの中でも色収差が少ないことを証明していただきました。
Ogさんは30ミクロン厚の銀箔にピンホールを開けて、「銀黒」という薬品を使い、厚みを増さずに銀箔を黒化できると、実物を持参してデモンストレーションしました。
例会後は恒例の忘年会を開催しました。例会参加者全員で神楽坂の居酒屋SHUNに移動し、料理を楽しみながら、例会のときの話を延長して大いに盛り上がりました。
次回の例会は3月を予定しています。日時は2月上旬にお知らせします。大勢の皆さまのご参加をお待ちしています。良いお年をお迎えください。(田所)


皆様お疲れ様でした。