日本針穴写真協会 2019年3月31日(日)例会ご報告


日    時: 2019年3月31日(日)13:30‐16:30
場    所: 神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 8名(会員5名 理事名:遠藤優、中島正己、田所美惠子)  

花冷えの中、今年最初の例会は午後1時半にスタート。会員5名と理事3名の計8名がいつもの会場に集まりました。例会の後、3時過ぎからは針穴写真展2019のDM掲載作品選考会を開催し、4作品を選出しました。
前回の例会でEyさんが話をしていたように、Taさんが作成したゾーンプレートの原画を、特殊な機械を使ってシート上にプリントしたものを見せてくれました。
工作が得意なSaさんは、4×5インチカメラのレンズボードに、中心をずらしてターレットを取り付け、そこにさらに針穴を取り付けた状態で回転させることで、針穴の位置をシフトできる装置を手作りしました。撮影前の構図確認のために2o径の針穴で映し出せるように、マジックテープで着脱できる黒布も用意されています。そのカメラで実際に撮影された写真を見ると、建物の縦線は平行なままに地平線がぐっと下がっていることが分かるという優れものですが、今の時代に黒布を被っての撮影はかなり目立っているようです。
例会でいつも最新の写真用品などを紹介してくれるOgさんは、今、サイアノプリントに取り組み始めていて、ブルーのプリントと、さらにそれをジャスミンティーで染めたものの他に、版下フィルムにプリントされたサイアノ用のネガを披露してくれました。そしてAmazonで入手した密着焼き付け用LEDのブラックライトとPeter Mrhar著の技法書CYANOTYPEも紹介してくれました。これまでは、安定した露光が難しい太陽光で直接焼き付けるか、あるいはチューブ状のブラックライトを埋め込んだ大掛かりな露光機で焼き付けるかする必要があり、古典技法に対するハードルが高かったのですが、このLEDのブラックライトはかなり軽量、コンパクトで細工が容易なため、Ogさんのようにガラス板の付いた額縁を利用するだけで、サイアノに限らず古典技法の楽しさをもっと気軽に楽しめそうです。Ogさんはまた、上記の著者がネットで公開している針穴写真の露出換算に便利なPinhole exposure discと、オークションで入手したという、電動巻き上げ装置のある6×8マミヤRBに、手作りの蛇腹を付けたカメラを披露しました。
例会参加2回目のSSさんは、お菓子の箱を利用して手作りした4×5インチカメラを披露、ファインダーを取り付け、ゴム紐を付けたレンズボードで針穴の上にカラーフィルターが取り付けられるように工夫されています
今回例会初参加のMaさんは昨年12月に入会されたばかりで、大判カメラに興味があるとのことです。これから針穴写真を撮影しようと、すでにカメラを入手したそうですので、今後の撮影会や例会で一緒に活動できることを楽しみにしています。
今回の話題は、針穴とゾーンプレート、アナログとデジタルがバランスよく共存する例会となりました。
次回例会は6月を予定しています。日時は5月上旬にお知らせします。大勢の皆さまのご参加をお待ちしています。(田所
 
皆様お疲れ様でした。