日本針穴写真協会 2019年12月8日(日)例会ご報告


日    時: 2019年12月8日(日)15:30‐17:30
場    所: 神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム
出 席 者: 8名(会員5名 理事3名:遠藤優、中島正己、田所美惠子)  
例会後に恒例の忘年会を開催するため、2019年最後の例会は普段より一時間遅いスタートとなり、会員5名と理事3名の計8名がいつもの会場に集まりました
普段の例会と少し違ったのは、手作りカメラの披露に先立ち、ゾーンプレートを使った実験的な作例の紹介が集中したことです。
Ogさんも今回はゾーンプレートを使い、ナナカマドなどの植物を撮ったデジタルカラー写真を披露。撮影したままの画像と、霞み取りのソフトを使って加工した画像を同時に見せてくれましたが、その鮮明度の差は明らかです。
Saさんもまた焦点距離100o用のゾーンプレートを使い、水面に映る風景を4×5のカラーフィルムでテスト撮影し、それをモノクロでもプリントして披露。ゾーンプレートは一般的に広角には向いていないと言われてテストしてみたとのこと。そのままだとかなりぼやけている印象ですが、これも霞み取りのソフトを使えばより鮮明になるかもしれません
ゾーンプレートを使った静物写真を今回も披露してくれたEyさんは、お酒のボトル3本を被写体にしました。鮮明度を確認するためにはっきりとした文字が入ったラベルを選んだそうですが、スタジオで照明をしっかり当てて撮影した写真は独特の雰囲気があります。
以上3人が使用しているゾーンプレートはTaさんが考案したものですが、これはまだほんの一部だそうで、提供された様々なパターンはすべて計算上「焦点を結ぶ」ことが証明されたものだと言い、これからも種類は更に増えていきそうです。ゾーンプレートの難解さの先に、ゾーンプレートならではの表現が活かされた作品が生まれることを期待します。
ゾーンプレートで頭が過熱気味の例会でしたが、この日仙台から参加してくれたKiさんは、地元で知り合った、これから針穴写真を始めたいという人の要望を受けて、手巻き式の35o用のレンズ付きカメラをどのように針穴カメラにしたらよいか、カメラ作りの名人Naさんに相談していました。
その様子を見ていてなんだかホッとしていたら、つい最近入会し本日初参加してくれたHoさんが発言。自己紹介に続いて、デジタルピンホールの可能性を追求したいと、35o用に取り付けて使う、自作のピンホールレンズとともに作例も披露してくれました。連続ズーム(五輪マスコット)、飾り用額縁(パーフォレーション)、シフト用回転レンズ(室生寺五重塔)、凹レンズ+針穴(手のひらの先の展示風景)など、どれも遊び心にあふれています
遊び心はこんなところにも! GUCCIとのコラボ商品かと一瞬見紛うほど良く出来た、ホースマンの改造カメラの制作者はやはりNaさん。不要品引取サイトで歓迎されなかった奥様のすり切れたGUCCIのバッグのおかげで、無骨なカメラが素敵なファッション小物に大変身。断捨離の意欲を大いに刺激されました。
例会の終盤は、忘年会から参加する3名を加えて総勢11名での集合写真。アサヒカメラ2020年3月号のクラブ紹介でJPPSの活動が掲載されることになり、急遽撮影することになりました。
今年も皆さまと一緒に楽しく有意義な時間を過ごすことが出来ました。次回例会は3月を予定しています。詳細は2月上旬にお知らせします。良いお年をお迎えください。(田所)

     


忘年会

皆様お疲れ様でした。