日本針穴写真協会 2022年10月23日(日)例会ご報告
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日 時: |
2022年10月23日(日)14:00‐17:00 |
場 所: |
神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム |
出 席 者: |
5名(会員2名 理事3名:遠藤優、中島正己、田所美惠子) |
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これまで例会にも度々参加され、水中ピンホールカメラで精力的に針穴写真を撮影されていたKiさんが、長く続いた自粛期間中に逝去されました。会員展や例会で楽しく貴重な時間を分かち合った仲間を偲び、心よりご冥福をお祈りいたします。 |
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2019年12月の例会を最後に、コロナ禍のために約3年間休止せざるを得なかった例会ですが、秋らしい行楽日和の中、会員2名と理事3名の計5名がいつもの会場に集まりました。今日の例会は参加人数こそ多くはありませんでしたが、3年の年月を経てもそれぞれの針穴写真への思いは変わらないことを確認する良い機会となりました。 |
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Saさんは、これまで使っていた6 X 12センチのブローニー改造カメラにさらに手を加えて、多孔(それぞれ3,5,11個)式のボードを取り付けられるようにしました。テストプリントを拝見すると、3つと5つの穴では画像がドット状に横一列で並んでいますが、11個の穴を互い違いに3列に並べたものは、隣同士の画像が寄り添い、全体で一つの画像となって見える面白さが出ているように思います。 |
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EyさんとTaさんは互いにゾーンプレート情報を交わし、ゾーンプレートの精緻なプリントを自作することの難しさを口にしました。また、銀塩写真の感光材料が消えていく中で、大判の「デジタルフィルム」を待望するという意見が出ました。技術的には可能な時代ですが、製品化の可否は需要次第でしょうか。 |
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カメラ作りに関する技術の進歩について、今日はもう一つ深く考えさせられるものがありました。それはNaさんが披露してくれた3Dプリンタを使って制作したカメラ3点です。一つ目は改造用のHOLGAで、外れやすかったシャッター部分のみを制作。残りの二つは、ソフトを使って自分で設計したカメラを3Dプリンタで丸ごと造形したもの。そのうちの一つはHOLGAより焦点距離が短い6
X 8のブローニーサイズカメラ(10個ほどのパーツで構成)。もう一つの湾曲した像を連続して撮れる二重のシリンダー状のカメラは、巻き上げ部分を30度回すたびに「カチッ」と音がするストッパーの仕掛けまでついています。5万円ほどする3Dプリンタは、使い方を教えてくれるYouTubeを見て勉強してから購入したそうです。便利なツールがあれば、個人でも自分仕様のカメラを創れる時代になったと感心しましたが、話を聞くうちに、ありとあらゆるカメラをこれまで手作りしてきて、カメラの構造や機能を知り尽くしたNaさんの経験がなければ、やはり難しいことだと納得しました。 |
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次回例会は年が明けて1月中旬以降を予定しています。詳細は12月上旬にお知らせします。少しずつコロナ前の活動が再開され、皆さんと再び楽しく有意義な時間を過ごせますようにと願っています。(田所) |
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日本手作りカメラの会 会報 |
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多孔・ゾーンプレート・ ピンホール交換式カメラ |
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多孔(3穴) |
多孔(5穴) |
多孔(11穴) |
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ゾーンプレート |
ピンホール |
作例 |
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3Dプリンタによるピンホールカメラ及び部品 |
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ブローニー68 |
多重露光 |
ホルガ シャッターユニット |
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皆様お疲れ様でした。 |
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