日本針穴写真協会 2024年6月9日(日)例会ご報告
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日 時: |
2024年6月9日(日)14:30‐17:00 |
場 所: |
神楽坂トワイシア・ヒルサイドレジデンス パーティルーム |
出 席 者: |
8名(会員5名 理事3名:遠藤優、中島正己、田所美惠子) |
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今年2回目の例会は、アナログの針穴写真の楽しみを再発見しようとする試みを、久しぶりに感じる展開となりました。 |
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Hoさんは、以前もプレフラッシュ(前露光)の方法を発表しましたが、今回は露光済みフィルムに針穴を開け、その周りをアイリスで囲んで開閉することにより、針穴の周囲の部分をわずかに透過する光が、シャドウ部に下駄をはかせるという別の方法を考案し、プレフラッシュなしと3段階の絞りによる違いを示しました。また、この話題から発展してNaさんからは、印画紙ネガの場合、カメラの内側を敢えて黒く塗らないことにより、アンダー気味となる部分(とくに緑の木の葉)にプレフラッシュ効果が得られるということを画像で示しました。 |
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改造カメラを会員仲間にも制作してくれるSaさんは、今回も旅のハプニングのおかげで手に入れた、6x9のゾーンプレートによる美しい海の景色などを披露。また彼が制作したパノラマカメラを使ってTtさんが撮影したポジカラーの画像は、両サイドの光量落ちが激しく、それを改善する方法として周りが提案したのは、撮影中に振り振り棒を使う、またはフィルムの両端を針穴に向かって湾曲させる、という解決策。Ttさんはまた針穴カメラではないものの、幼少時に最初に買ってもらったコダック社のスターレットカメラBRAWNIEを披露。1種類のシャッター、2種類の絞りしかないという不便な代物だそうですが、逆に今の時代はその「不便さを楽しむことが楽しい」とも。 |
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Ogさんは3Dプリンタによる6x9サイズのカメラ制作に初めて着手、その一部を披露。リールの軸を六角にしたり、針穴のボードがそのままフード代わりにもなるようにすり鉢型にしたりしているので、これからカメラの完成形を見るのが楽しみです。 |
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一方Naさんは3Dプリンタで制作した6x6のニューモデルを披露、針穴の付いているレンズ部分が60oから30oまでのズーミングが可能で、しかもこの部分に三脚を取り付ける構造なので、ボディ部分のほうを回転させて360度リボルビングが可能という。これらを試撮りしたカラー画像の中には、手持ちでまっすぐ歩きながら撮影した森の小道?の画像もあり、大きなブレの効果が印象派の絵画を彷彿とさせます。「こういうカメラで撮ったらどうなるだろうか?」というのが、新奇のカメラ作りの原動力とのこと。 |
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Naさん制作の各種針穴カメラは現在、JPPSホームページで会員用に販売されています。また、Enさんからは今日新たにゾーンプレート9種(20oから180oまで)の販売の提案がありました。リーズナブルな価格で気軽に入手できれば、入門者も増えるのではと期待します。追加情報を待ちましょう。 |
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次回例会は会員展後の9月を予定しています。詳細は8月上旬にお知らせします。では会員展で皆さまとお会いできるのを楽しみにしています。(田所) |
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